
そー、シイタケはさー
白いんだよね。

きのこの胞子はどれも白いもんだと思ってた。
ぼく、黒いうさぎのれおんですぅ〜

昔、こんなことしてみたよ。
キャップを被せた。

いい感じに育ち。。。

育ちすぎて、抜けなくなった@0@!


すっかり大きくなっていたシイタケは
胞子たっぷりだった。

シイタケの胞子紋。

一方、どんぐりきのこを栽培していて、
偶然、ヒトヨタケが出ることがあった。


傘が開いた翌朝、こんなに胞子が落ちていた。



あ、これはもしかしたら、インクになるかも?
と思ったのが、随分と前の話です。。。

ササクレヒトヨタケを見つけて。。。

持って帰ってきた頃には、傘が溶けて真っ黒の汁で。。。


それで描いた第一号がこれ。
ササクレヒトヨタケで描きました。

そうだ!
いろんな胞子を研究してみよう!
2013年の話です。
もうあれから5年も経ちます。

ある日、ママがツチグリを持って帰ってきた。
ぼくに、ツチグリのパフォーマンスを見せてくれたよ!


あ、ママ!これもインクになるんじゃないの?

よし!
早速、筆を持ってこよう!

れおんくん!?
安直だなー。
ま、そこはウサギだしね。
ツチグリはね、
そんな簡単には行かないと思うよ!

な訳で、ツチグリのインクの成功まで、
の道のりをちょっと語ります。



ツチグリの胞子はね。。。
これなかなか大変だったわけですよ。。。

水には全く溶けません。


それならということで、
胡桃オイル、亜麻仁オイル、
油で試してみました。

やった!
溶けた、なーんだ簡単じゃん!
なぜこれに気がつかなかった?

ところがですよ、
これダメだ。。。

溶けても、滲む。
汚い。

そうか、ササクレヒトヨタケは染料(水に溶ける)に対して、
ツチグリは顔料(油に溶ける)。
そんな違いがありました。

でもなんとかしたい!
使いたい!
インクにしたい!

試しにコレ使いました。
今のところ、まだ企業秘密です。

お!
イケるイケる。
なーんだ、
コレかよ!って思ったけど、、、
まだ詰めが甘かった。


残念なことに、紙に乗ったインクは乾燥すると、
サラサラと。。。落ちてしまい。。。
白紙に戻る。。。

2016年、『今、きのこで絵を書く研究やってんですよぉ〜』
って科博の先生に話したことがある。
その時のエピソードとして、
『その昔、ツチグリのインクは
忍者たちや間者の密書に使われていた〜。』
と自分の仮説を唱えた。
ちょー笑われた 〜3〜
だーって、紙に描いたら、なくなるんだもーん。

でその後、それを改善した策はコレ。
コレはちょっとお菓子作りには溶けにくく、
使いにくいので放置していた。
もう胞子の画材用に使い切ることにしました。

ただ、コレもひとつ難点があります。
部屋の温度が寒いと使えません。

もうコレでイケるね!
『れおんの叫び』です〜
コレを使うことで、絵具として安定して使える。

ここでその研究を少し発表することが出来た。
2017年度、国立科学博物館、つくばの筑波実験植物園の
きのこ展で展示していただきました。

この辺は先生にお任せしました^皿^


ツチグリで、きのこで描いたとは思えない?

先生!ありがとうございます〜
ちなみに、先生の絵はササクレヒトヨタケインクだよ^^
2016年のきのこ展でプレゼントしました^^

その後、色をつけてみようと
クレヨンを使ったりで。。。



きのこの絵もだんだんバリエーションが増えていく。

さて、原点に戻ります。

2年前に集めたヒトヨタケを
ずーっと机に入れっぱなしにしていた。

こんなのが一面にあったので回収しておいた。

コレが今頃役に立つとは。。。

軸は溶けないので捨てていく。

コレに水を入れるだけ。


ふやかす。

キッチンペーパーで漉して、絞る。

あとは天日で凝縮。
コレでインクのストックはおっけいだ!

さて、昨日、コレを書いた。
ヒトヨタケインクで文字を書きました。

イラストのラインだけ入れた。

ツチグリインクで塗りました。


れおんくんが、ツチグリを突きました。

ぴーたんも突きます。


ちぇりーちゃんは、絵も描けるよ!って
言ってるのかも・・・

モデルはこのツチグリ。


いろんな顔を持つツチグリ。

ところで、この英文ですが、

a-uに英訳を依頼しました。

ツチグリ Astraeus hygrometricus
歩くきのこ、それがツチグリです。
彼らは、雨の日に背伸びをして立ち上がり、土から飛び出します。
晴れの日に縮こまり、それを繰り返しながら歩いて移動します。
振動によって煙状の胞子をだす仕組みですが、
その胞子も水には溶けません。
風に乗り、雨水に乗って、彼らはさらに旅を続けます。
自然の神秘とは素晴らしい。

さて、いよいよ旅の始まりです。

それをちょっと実証したいと思います。
転がっていたツチグリを回収してきました。
水に入れると、開きます。
雨が降ったという条件にしてみました。

開きます、開きます。

立ち上がりました。



開いたり、閉じたり、立ち上がったりを繰り返して。。。

煙状の胞子を飛ばす。

雨水に打たれてその振動で出る場合もあれば、
自分で自分のほっぺたを押して
中の煙を出す場合もあるだろう。

とにかく、胞子は意外にも詰まっている。

そして、コレは水には溶けない。
流され、飛ばされ、また新しい場所を探し求めます。
自然の神秘だなーとつくづく思って、
こんなエッセイにしてみました。

画用紙は紅茶でちょっとレトロなカラーに。

薄ぼけた色になりました。

そして、コレをやりたくて、
カリグラフィーの教室にも通いました。

カリグラフィー専用のインクだとサラサラといけるけれど、
きのこの胞子は、そうはいかない不便さが正直ある。

まー、それでも一応カタチにはなりました。
なお、コレは練習です。
夏休みにエアコンして、集中してやりたいと思っています。

全部で5つやろうかと思っています。
(ハードル高っ)

ふーん、ツチグリがねー。

まー、ぼくも応援するよ。
ママ、頑張ってね〜
おしまい。
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コメント
コメント一覧 (8)
日本画に使う顔料はニカワで溶かすとか聞いたことがあるよ。
マーブリング模様つくるのには布海苔って海藻溶かして使ってた。
ゴムのりとかデンプン糊なんてのも使えそうな気がする。
胞子画またたく夜〜♪(星がまたたく夜)
英文をカリグラフィーで、とてもオシャレでステキ~∩( ´∀`)∩
そういえば、ツチグリってキノコと同じフィールドにいるんですか?トリュフはなかなか出会えないけど、キノコと一緒にツチグリいそうなのにまだ出会えないです。ニセショウロみたいなジャガイモ?のようなものはいっぱいあるんですけどね~
ツチグリの色ってカリグラフィーにぴったりですね!
お嬢様の経験がここで生かされるとは、親子のタッグってすばらしい~
しかしなぜにしいたけにキャップを?(笑)
絵とカリグラフィーがとてもマッチしています。
(ママさん、凄い!)
少しタイプは違うけどアンディーウォーホルのペン画で
虫やチョウチョのイラストや、シンプルな
天使画を想像してしまいました。
(ポストカードも出来そうですね^^)
完成が楽しみです。
れおんくん、黒いうさぎですが、
抜けてくる毛はグレーなんですよねー。
そしてところどころ、ツチグリ色でした。
さすが、博学ケジボンさま!
その日本画はニカワだよぉ〜ってのが
ヒントになりました。
ニカワって、膠と書くそうですが、
元を正せば、煮皮なんだってね。。。
なので、使うたび、熱湯を入れて伸ばして使っています。
キラキラ光る 夜空の胞子よぉ〜
きのこは食べるものしか採らないのですが、食べられないやつは遊びますよ。徹底的に。。。がコンセプトです。
カリグラフィーはきのこオフシーズンになんとか習得できました。
ツチグリは平面より、斜面で見つけることが多いです。
でもいきなりは見つからないので、やっぱり転がって広がってるのをまず見つけます。
一度見つけた場所は一年中あります。
私の初きのこは意外にもエリマキツチグリでした。最初はクヌギが落ちてると思ってスルーしてたのですが、おかしい、6月にクヌギが落ちてるなんて、おかしい!と思って拾ってみたのがエリマキツチグリでそれがきのことの最初の出会いでした。
上から落としたり、投げたり、つついたり、もうそれはめちゃめちゃ色々やったわけです。
古書をモチーフにやろうと思って、習い始めたカリグラフィーです。
最初はきのこ百科事典というか、そんなの考えていたのですが、本棚にイギリスのお土産でピーターラビットの絵本があることを思い出し、それを眺めてたら、うさぎも入れてみようと思いました。
英文は本当に助かりましたよ。ネットの翻訳サイトなんて頼りにならないもん。。。
シイタケ栽培はビニールをかけるんですね、水分キープ、あとは虫除けに。
この時は、菌床もファイナルを迎え、土に返そうと土に埋めたんです。
そしたら、1つだけ芽が出てきてて、それで慌てて、蓋をしたという流れです。
素人なので、お恥ずかしい限りですが、こんなチャンス2度とないかもしれないので頑張りまーす!
イラストはなんとでもなるのですが、文字は集中しないと出来ないので、出来そう!と思った日にやろうかと思ってます。
その前に、画用紙を買いに行かなくちゃ。。。
アンディーウォーホルちょっと検索してみます〜